6月例会で、滋賀県立琵琶湖博物館の林竜馬さんにご発表いただきました。で、その時にご紹介いただいたのがこの展示〈滋賀が誇る逸品展―宇宙からの贈り物―初の里帰り・隕石展示〉。そう、宇宙から降ってくる、あの隕石の展示。
何が日本一かというと、その重量174kg。日本で一番重たい隕石だって。その名も〈田上隕石(もしくは隕鉄)〉!落ちてきたのは明治18年(1885年)で、落下地点は滋賀県南部にある大津市田上山中。いろいろあって、明治38年(1905年)に帝国博物館(いまの国立科学博物館)に買上げられたそうな。で、今回は約100年振りの里帰り。
場所 :琵琶湖博物館企画展示室前アトリウム
期間 :平成27(2015)年7月11日(土)~8月31日(月)
観覧料:観覧無料 *常設展示は別途観覧券が必要になります。
詳しくはコチラ→ http://www.lbm.go.jp/tenji/ex_atrium/20150711_inseki.html
で、こんな話を書いてて思い出すのは、日本人宇宙飛行士さんから聞いた大事な挿話。毛利さんだったか、若田さんだったか忘れたけれど、考古学や歴史系博物館経営にも役立ちますよ。何かって言うと、〈宇宙飛行士とお母さん〉のお話。
どういう話かというと、日本人宇宙飛行士全員が、お母さんから大きな影響を受けていると言うこと。みんな小さい頃に、もれなくお母さんと一緒に夜空を眺め、星座や宇宙の話、宇宙飛行士の話なんかを聞いて育ったんだそうな。
ここで毛利さんが伝えたかったことは、〈小さい頃に憧れや楽しさを伝えることの重要さ〉。微笑ましい母子の触れ合いの一幕が、後に宇宙飛行士を生み、更にたくさんお子供達に夢を与えていく!・・・前も宮野ミケ画伯や元日本マクドナルド社長の藤田田(ふじたでん)さんのお話の時にもしましたけれど、〈三つ子の魂百まで〉理論は、やっぱり実在する。俺たちは、ちびっ子に夢を与えられているか?ちょっとおかしな(=素敵な)考古ボーイや考古ガールを生み出しているか?人材不足が声高に言われているけれど、普及活動をシルバー・シニアに偏らせていないか?
夏休みに東京・上野に毎年行くのだけれど、いつも複雑な思いに駆られる。駅を降りて2つの博物館に行く。東京国立博物館と国立科学博物館。どっちも凄いし、どっちもすばらしいと思う。トーハクが重厚かつ華麗なミツコシ・タカシマヤ路線でマダム達をもてなしてくれている一方で、カハクはいつも家族連れ、子供達で賑わっている。どちらもニーズに応えている正しい姿かも。だけど、どちらが子供の夢を再生産しているかというと一目瞭然。・・・で、いつも複雑な思いに駆られながら家路につく。
役割分担があるからね。トーハクはあれでないとイカンとも思う。ただ、各地の博物館で、ちびっこにもっとモテモテになっておかないと、そのうち本当に〈文系〉なんていらんのちゃうかと言われそう。そんなことを思う今日この頃でした。