近江貝塚研の2019年7月例会(7/27)の先行案内速報版です。
モノの本質を捉えようとするとき、あなたはどのようなアプローチをとりますか?
今回の特集はそのあたりも意識した【型式や遺構の形成過程を追う】。
土器型式や盛土遺構の形成過程に着目することでそのものの本質に迫る研究をご報告いただきます。
みなさんの専門分野にも生かせる観点・方法が必ず見つかるはず。ぜひブレークスルーの糸口にしてください!
ご期待に全力でお答えします。
◆ご案内の詳細
対象:2019年7月例会(第309回)
特集:型式や遺構の形成過程を追う
日時:2019年7月27日(土)13:30~
会場:滋賀県埋蔵文化財センター・2階研修室
http://www.shiga-bunkazai.jp/%e5%88%a9%e7%94%a8%e6%a1%88%e5%86%85/
★JR瀬田駅発滋賀医大行きの「帝産バス12:45」か「近江バス13:10」に乗車、「文化ゾーン前」下車がおススメです。
報告:
1:河合 忍さん|岡山県教育庁
〈タイトル〉古墳時代・備中南部における韓式系要素の受容過程について-古墳時代前・中期の土師器の分析を中心として-
〈あらまし〉古墳時代中期の食器における韓式系(渡来系)要素の受容過程の研究については、須恵器の分析を中心に進められてきた。これには、古墳時代前期後葉~中期の土師器が形態等の変化に乏しく、その型式変化を詳細に把握することが困難であり、そのために編年研究が進まなかったことに一因があると考える。
近年は近畿地方を中心として、土師器の研究を深めながら、総合的にこの課題に取り組む研究も増えており、目覚ましい成果が上がりつつある。 そこで、今回の発表では、備中南部における土師器編年の構築を基礎として、この課題に取り組み、当該地域における韓式系(渡来系)要素の受容過程をより詳細に明らかにすることを目的とする。
2:荘司 一歩さん|総合研究大学院
〈タイトル〉マウンド・ビルディングの考古学:先史アンデスにおけるモニュメントのはじまりを考える
〈あらまし〉南アメリカ大陸のアンデス海岸地域では、先土器時代にあたる紀元前3000年ころから「神殿」と呼ばれる巨大なモニュメントが建設されてきました。本発表では、それよりもさらに古い時代に建設された貝塚のようなマウンド(盛り土遺構)を対象に、遺跡形成論とそこに埋め込まれた考古遺物(石器、自然遺物、埋葬人骨など)の分析から生業、自然環境、建設活動の変化について迫ります。また、こうしたマウンドと後の巨大モニュメントとの関係を考察します。