考古学ブログ: Ours! 近江貝塚研究会

その事務局員が成長を目指して綴るバラエティー

考古学に活路を見出したい人のためのブログ。近江貝塚研究会は、日本で一番ゆるくてハードな考古系研究会。毎月1回の例会は参加費無料・飛び入り歓迎。近江・貝塚・縄文の枠を取り払って学び合います!

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近江貝塚研の2019年7月例会(7/27)の先行案内速報版です。

モノの本質を捉えようとするとき、あなたはどのようなアプローチをとりますか?

 

今回の特集はそのあたりも意識した【型式や遺構の形成過程を追う】。

土器型式や盛土遺構の形成過程に着目することでそのものの本質に迫る研究をご報告いただきます。

みなさんの専門分野にも生かせる観点・方法が必ず見つかるはず。ぜひブレークスルーの糸口にしてください!

ご期待に全力でお答えします。

 

◆ご案内の詳細

対象:2019年7月例会(第309回) 

特集:型式や遺構の形成過程を追う

日時:2019年7月27日(土)13:30  

会場:滋賀県埋蔵文化財センター・2階研修室  

http://www.shiga-bunkazai.jp/%e5%88%a9%e7%94%a8%e6%a1%88%e5%86%85/

JR瀬田駅発滋賀医大行きの「帝産バス12:45」か「近江バス13:10」に乗車、「文化ゾーン前」下車がおススメです。

 

報告:

1河合 忍さん|岡山県教育庁

〈タイトル〉古墳時代・備中南部における韓式系要素の受容過程について-古墳時代前・中期の土師器の分析を中心として-

〈あらまし〉古墳時代中期の食器における韓式系(渡来系)要素の受容過程の研究については、須恵器の分析を中心に進められてきた。これには、古墳時代前期後葉~中期の土師器が形態等の変化に乏しく、その型式変化を詳細に把握することが困難であり、そのために編年研究が進まなかったことに一因があると考える。

近年は近畿地方を中心として、土師器の研究を深めながら、総合的にこの課題に取り組む研究も増えており、目覚ましい成果が上がりつつある。 そこで、今回の発表では、備中南部における土師器編年の構築を基礎として、この課題に取り組み、当該地域における韓式系(渡来系)要素の受容過程をより詳細に明らかにすることを目的とする。

 

2荘司 一歩さん|総合研究大学院

〈タイトル〉マウンド・ビルディングの考古学:先史アンデスにおけるモニュメントのはじまりを考える

〈あらまし〉南アメリカ大陸のアンデス海岸地域では、先土器時代にあたる紀元前3000年ころから「神殿」と呼ばれる巨大なモニュメントが建設されてきました。本発表では、それよりもさらに古い時代に建設された貝塚のようなマウンド(盛り土遺構)を対象に、遺跡形成論とそこに埋め込まれた考古遺物(石器、自然遺物、埋葬人骨など)の分析から生業、自然環境、建設活動の変化について迫ります。また、こうしたマウンドと後の巨大モニュメントとの関係を考察します。


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近江貝塚研の2019月例会(6/29)の先行案内速報版です。

特集名は【型式の正体Ⅱ】。島々の中で取捨選択されつつ形成されていた南の弥生系土器、土器を形作るベースでもある胎土に焦点を当てて型式の正体について考え、学びます。

みなさんの専門分野にも生かせる観点・方法が必ず見つかるはず。ぜひブレークスルーの糸口にしてください!

ご期待に全力でお答えします。

 

◆ご案内の詳細

対象:2019月例会(第308回) 

特集:型式の正体2

日時:201929日(土)13:30  

会場:滋賀県埋蔵文化財センター・2階研修室  

http://www.shiga-bunkazai.jp/%e5%88%a9%e7%94%a8%e6%a1%88%e5%86%85/

JR瀬田駅発滋賀医大行きの「帝産バス12:45」か「近江バス13:10」に乗車、「文化ゾーン前」下車がおススメです。

 

報告:

1川上 晃生さん|天理大学

〈タイトル〉琉球列島における弥生時代並行期の土器様相 ―「弥生系土器」を中心に―()

〈あらまし〉琉球列島の地域区分は考古学的に南島北部圏(大隅諸島)・南島中部圏(奄美、沖縄諸島)・ 南島南部圏(宮古、八重山諸島)に区分される。「南海産貝輪交易」が開始される弥生時代並行期の南島部圏を除く地域では、交易に伴って搬入された南部九州の弥生土器(九州系弥生土器)、沖縄諸島を中心に分布する無文尖底系土器(貝塚後期系)、九州系弥生土器の影響を受け、器形を模倣して在地で生産された沈線文脚台系土器(弥生系土器)が併存していることが時間的、地域的差異はあるものの確認されている。本発表では、主に奄美諸島を中心に分布域が認められる「弥生系土器」に焦点を当て、他地域の土器型式と比較したうえでその様相について整理する。

 

2河本 純一さん|大阪府文化財センター

〈タイトル〉縄文土器における材料選択の特殊性とその背景

〈あらまし〉縄文土器には、その胎土が広域にわたって共通している現象がたびたび見られる。この現象の原因となったであろう、当時の地域間交流のあり方を検討する。


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ご案内
近江貝塚研究会第307回例会 
特集〈弥生の動態/変化の実相とその方法を見直す〉


日時:2019525日(土)
   午後1:30~午後6:00
  〈研究報告60分+質疑応答60分〉×2本


場所:滋賀県埋蔵文化財センター 2階研修室

http://shiga-bunkazai.jp/%e5%88%a9%e7%94%a8%e6%a1%88%e5%86%85/

JR瀬田駅発 滋賀医大(大学病院)行きバス 「文化ゾーン前」下車徒歩5分 

(帝産バス12:45発 もしくは 近江バス1310発の乗車がおススメです。)

 

報告1:中居 和志さん|京都府教育委員会

    近江地域からみる弥生時代後期の始まり

〈要旨〉弥生時代中期から後期への移行は、集落の解体や環境変化などと結び付けられて大きな社会変動と考えられてきた。さらには、この社会変動が古墳時代の成立へと継続していくとも評価される重要な時期でもある。発表者は、共同研究「近畿地方南部における弥生時代後期への移行過程」の中で、近江地域の担当として土器の変化について検討を進めてきた。本発表では、現在進めている共同研究の成果も援用しつつ、弥生時代後期の始まりにおける近江地域の様相とその意義について考えていきたい。

 

報告2:鶴来 航介さん|京都大学大学院

弥生時代木工具の展開

〈要旨〉弥生時代には大陸系磨製石器や鉄器が相次いで導入され、木工技術が急速な発達をみせる。これまで石器や鉄器はそれ自体の受容や製作技術が大きな問題となり、「木工具」としての位置づけは今後の重要な課題である。木器未成品を中心に構築されてきた木工技術論に木工具を組み込むために、本発表では加工原理や斧柄の分析から各種木工具の機能を検討する。そのうえで斧身形態や木工具組成の変化をふまえて、弥生時代の木工技術の変容について見通しを述べたい。


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いつもありがとうございます!

4/27に開催します 近江貝塚研究会4月例会の正式案内【新規】です。参加費無料・事前申し込み不要です。お気軽にお運びください。PDFのご掲示や、メールの転送・拡散にお力添えいただけますと幸いです。

●特集名は【用具の痕跡から探る実相】縄文原体、腕輪形碧玉製品の詳細な観察から、系譜や地域間関係を追う研究をご発表いただきます。みなさまの専門分野にも生かせる観点・方法、ブレークスルーの糸口をぜひ見つけてください。

キーワード:痕跡、内的発展/外的発展、実験考古学、製作技術、地域間関係

 

◆ご案内の詳細

対象:306回例会 特集〈用具の痕跡から探る実相〉

日時:2019427日(土)午後1:30~午後6:00
   〈研究報告60分+質疑応答60分〉×2本

場所:滋賀県埋蔵文化財センター 2階研修室

    http://shiga-bunkazai.jp/%e5%88%a9%e7%94%a8%e6%a1%88%e5%86%85/

JR瀬田駅発 滋賀医大(大学病院)行きバス 「文化ゾーン前」下車徒歩5分 

(帝産バス12:45発 もしくは 近江バス1310発の乗車がおススメです。)

 

報告1:高野 紗奈江さん|京都大学・院

    縄文原体からわかること-近畿・中国地方の事例研究-

〈要旨〉演者の研究目的は、縄文原体から集団間交流の実態を明らかにすることである。縄文時代の集団間交流の研究は、生業・生活形態・精神世界に関わる遺物と遺構から取り組まれてきたが、縄文原体に着目して集団間の交流を明らかにしようとする研究は、これまでほとんど存在しなかった。縄文原体は土器づくりから独立した製作技術を持つため、微視的に観察し分析を行えば、土器型式とは異なる地域間の関係・遺跡間の関係を描き出せる可能性がある。そこで本報告では、縄文時代後期の近畿・中国地方を対象として実施した研究成果を発表する。

 

報告2:河村 好光さん|石川考古学研究会

弥生時代に横軸ロクロは存在したか

〈要旨〉鍬形石や石釧の内孔はじめ、腕輪形碧玉製品の穿孔に横軸ロクロを利用したことは、未成品の観察、実験考古学の結果から推察できる。その技術は、古墳時代開始期に伝来したものか、弥生時代の木工技術を応用したものか。内外出土資料、穿孔実験を紹介しつつ、長期にわたり議論してきた弥生時代の木工ロクロの存否について、見通しを明らかにする。

 

 

◆4つのお願い                                                                                                 

1. PDFのご掲示や、ご興味のありそうな方への転送・拡散にお力添えいただけますと幸いです

2.懇親会(JR大津駅前「養老の滝」/会費 社会人3000円前後、学生さん優待価格2000円前後)もあります。

  親交拡大にご活用下さい。

3.災害やインフルエンザ等の流行などに伴い、急遽中止になることもあります。

  怪しいときはお手数ですが、必ず当ブログhttp://koukogaku.blog.jp/でご確認下さい。

4.4月以降のステキなラインナップは下記の通り。カレンダー・手帳にぜひお書き留めください(敬称略)。

5月例会:5月25日(土) 307th 

弥生の動態】中居和志(弥生後期土器)・鶴来航介(木製品)・

6月例会:629日(土) 308th 

型式の正体Ⅱ】川上晃生(琉球弥生系土器)・河本純一(縄文土器胎土)


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いつもありがとうございます! 近江貝塚研究会事務局からのご案内です。

 

◆ご案内のポイント

近江貝塚研の2019月例会(5/25)の先行案内速報版です。
 特集名は【弥生の動態・変化の実相とその方法を見直す】。土器と木工具のあり方を通して、弥生社会の変化を読み解き、併せてその方法の見直しを試みます。
 あなたの専門分野にも生かせる観点・方法をぜひ見つけ、ブレークスルーの糸口にしてください!ご期待に全力でお答えします。

 

◆ご案内の詳細

対象:2019月例会(第307回) 

特集:弥生の動態・変化の実相とその方法を見直す

日時:20195月25日(土)13:30  

会場:滋賀県埋蔵文化財センター・2階研修室 

http://www.shiga-bunkazai.jp/%e5%88%a9%e7%94%a8%e6%a1%88%e5%86%85/


報告:

1中居 和志さん|京都府教育委員会

〈タイトル〉近江地域からみる弥生時代後期の始まり

〈あらまし〉弥生時代中期から後期への移行は、集落の解体や環境変化などと結び付けられて大きな社会変動と考えられてきた。さらには、この社会変動が古墳時代の成立へと継続していくとも評価される重要な時期でもある。発表者は、共同研究「近畿地方南部における弥生時代後期への移行過程」の中で、近江地域の担当として土器の変化について検討を進めてきた。本発表では、現在進めている共同研究の成果も援用しつつ、弥生時代後期の始まりにおける近江地域の様相とその意義について考えていきたい。

 

2鶴来 航介さん|京都大学大学院

〈タイトル〉加工原理からみた弥生時代木工具

〈あらまし〉従来の木工具分類は、それ自体の製作技術や地域差、時間的変化を知る手がかりとして構築されてきた。これは石器生産あるいは鉄器生産の研究に寄与してきた反面、木工具組成の意味はそれぞれの生産論に吸収され、機能面の理解を推進する力には乏しかった。本発表では切削加工の原理を追究することで、木工具組成や材質の変化について、木工の側面から検討したい。

 

◆お願いとお詫び

 今回の例会も含めまして、各回開催日をぜひ手帳にお書きとめください!

 既報の例会の詳細・概要については下記の近江貝塚研ブログで掲載しています。

 2月例会 216日  http://koukogaku.blog.jp/archives/1073924798.html

 3月例会 316  http://koukogaku.blog.jp/archives/1073924798.html
 4月例会 427日  http://koukogaku.blog.jp/archives/1073500598.html   
      ※一時ありました「4月15日」という表記は間違いです。正解は27日。ごめんなさい!

 5月例会 525日  今回のご案内

ではでは!!  瀬口眞司


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近江貝塚研究会3月例会(3/16)の正式案内【新規】ご案内です。

(参加費無料・事前申し込み不要)

 

◆ご案内の詳細

対象:305回例会 特集〈石器から探る実像〉

日時:2019年3月16日(土)午後1:30~午後6:00  
  〈研究報告60分+質疑応答60分〉×2本

場所:滋賀県埋蔵文化財センター 2階研修室

    http://shiga-bunkazai.jp/%e5%88%a9%e7%94%a8%e6%a1%88%e5%86%85/

JR瀬田駅発 滋賀医大(大学病院)行きバス 「文化ゾーン前」下車徒歩5分 

(帝産バス12:45発 もしくは 近江バス1305発の乗車がおススメです。)

 

報告1:松尾 樹志郎さん|九州大学

    西日本における大形石庖丁・大型直縁刃石器の変遷とその意義

〈要旨〉農耕を主体とする生業によって定義されてきた弥生時代の社会を研究するにあたって、農耕文化の実態を明らかにすることは重要な意味を持つ。本研究では、農耕に伴う道具の中でも大形石庖丁・大型直縁刃石器という、学史上等閑視されてきたともいえる石器に焦点を当て、型式分類や空間的・時間的展開の分析を通して、両石器が出現して一定の出土量を持つに至りそして消滅することの意義を、機能も絡めて考察し、弥生時代の農耕形態の一端を明らかにすることを試みる。

 

報告2:寒川 朋枝さん|鹿児島大学埋蔵文化財調査センター

石器使用痕研究の成果と可能性

〈要旨〉近年の九州地方における細石刃石器群の使用痕分析の結果、九州南部と中・北部では使用痕レベルでの地域差があることが判明してきている。これまで蓄積されてきた九州細石刃石器群における編年研究や整形技術、石材選択などの視点に、近年判明してきた使用痕分析の結果を加えて検証することで、当該期の集団関係について新たな解釈が提示できることを示す。そして現在分析進行中であるが先行する小型台形・ナイフ形石器群の様相についても言及し、使用痕分析の視点から両石器群の連続性・非連続性などについて考察する。

 

◆お願い

1.懇親会(会費 社会人3000円前後、学生さん優待価格2000円前後)もあります。

  親交拡大にご活用下さい(JR大津駅前「養老の滝」の予定)。

2.災害やインフルエンザ等の流行などに伴い、急遽中止になることもあります。

  怪しいときはお手数ですが、必ずこのブログhttp://koukogaku.blog.jp/でご確認下さい。

3.4月以降のステキなラインナップは下記の通り。カレンダー・手帳にぜひお書き留めください(敬称略)。

4月例会:4月27日(土) 306th 

用具の痕跡から探る実相
    高野紗奈江(
縄文後期・原体)・河村好光(碧玉製品穿孔・横軸ロクロ)

5月例会:5月25日(土) 307th 

特集内容調整中】鶴来航介(木製品関係)・中居和志(弥生関係)

瀬口眞司


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いつもありがとうございます! 近江貝塚研究会事務局からのご案内です。

 

◆ご案内のポイント

近江貝塚研の20194月例会(4/27)の先行案内速報版です。

特集名は【用具の痕跡から探る実相】。

詳細な観察から系譜や地域間関係を追う研究をご発表いただきます。

 今回もあなたの専門分野にも生かせる観点・方法が盛りだくさん。乞うご期待!

 

◆ご案内の詳細

対象:2019年 4月例会(第306回) 

特集:用具の痕跡から探る実相

日時:2019年4月27日(土)13:30 

(おそらく大丈夫ですが、考古学研究会第65回総会・研究集会の日程により変更する可能性もあります。

 その場合は急ぎ改めてご連絡いたしますので、ご了承ください。)

会場:滋賀県埋蔵文化財センター・2階研修室 

http://www.shiga-bunkazai.jp/%e5%88%a9%e7%94%a8%e6%a1%88%e5%86%85/

報告:

1高野 紗奈江さん京都大学・院

〈タイトル〉縄文原体からわかること-近畿・中国地方の事例研究-

〈あらまし〉縄文を詳細に読み解くことで浮かび上がる事実から、当時の遺跡間・地域間関係を考察する。

 

2河村 好光さん|石川考古学研究会

〈タイトル〉弥生時代に横軸ロクロは存在したか

〈あらまし〉鍬形石や石釧の内孔はじめ、腕輪形碧玉製品の穿孔に横軸ロクロを利用したことは、未成品の観察、実験考古学の結果から推察できる。その技術は、古墳時代開始期に伝来したものか、弥生時代の木工技術を応用したものか。内外出土資料、穿孔実験を紹介しつつ、長期にわたり議論してきた弥生時代の木工ロクロの存否について、見通しを明らかにする。

 

◆お願い

とりあえず日程を手帳にお書きとめください!より詳しいことは後日にまたご連絡します。

 既報の例会の詳細・概要については下記の近江貝塚研ブログで掲載しています。

1月例会 119日  http://koukogaku.blog.jp/archives/1073297699.html

 2月例会 216日  http://koukogaku.blog.jp/archives/1073297860.html

 3月例会 316日  http://koukogaku.blog.jp/archives/1073273341.html

 4月例会 427日  今回のご案内(既報本欄で、4/19という誤りがありました。訂正します。)

 

ではでは!!  瀬口眞司


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近江貝塚研究会月例会1/19の正式案内新規】ご案内です。特集名は【社会変化の実相再考/縄文後期の場合】各分野で語られてきた社会変化に関する〔定型的な考え方〕、その〔根拠〕は果たして妥当か?新たな観点から資料を読み解いたとき、どんな〔実相〕が見えてくるのか?若き精鋭の研究に触れ、あなたの専門分野に生きる新たな観点を見つけてください!
 

 キーワード:集落構造、生業形態、環境変動、人口動態、セトルメントシステム

 

◆ご案内の詳細

対象:303回例会 特集〈社会変化の実相再考/縄文後期の場合

日時:201919(土)午後1:30~午後6:00  〈研究報告60分+質疑応答60分〉×2本

場所:滋賀県埋蔵文化財センター 2階研修室

    http://shiga-bunkazai.jp/%e5%88%a9%e7%94%a8%e6%a1%88%e5%86%85/

JR瀬田駅発 滋賀医大(大学病院)行きバス 「文化ゾーン前」下車徒歩5分 

(帝産バス12:45発 もしくは 近江バス1305発の乗車がおススメです。)

 

報告1小泉 翔太さん|京都大学・院

    近畿地方における縄文中期末葉~後期初頭の動態-北白川C式・中津式土器の再検討から-

要旨〉縄文時代中期末葉、関西地方における遺跡数・遺物量は著しく増加するとともに、関東・中部地方にみられる物質文化の影響が色濃く認められ、土器系統の転換や石囲炉、土器埋設遺構、配石・列石遺構の出現として現れる。対して後期初頭には、西日本では中期末土器群から系統的に連続する中津式とよばれる土器型式が成立する。この中津式は中部・関東地方にも影響を与え、これらの地域で中期以来の土器群とは系統的に異なる称名寺式を成立させるに至る。

 このように、中期末葉から後期初頭にかけての動態が列島中央部の縄文文化のひとつの転換期となっていることは疑いえない。 その変化の要因には環境変動とそれに伴う人口の拡散・流入といった、ダイナミックなヒトの動きが想定されてきた。本発表では、こうしたマクロレベルでの解釈を相対化するために、近畿地方という一地域において土器の分析と遺跡動態の分析を組み合わせることで、当該期の具体的な変化のプロセスを再考することを目的とする。

 

報告2福永 将大さん|九州大学・院

九州縄文時代後期後半期における社会・文化変動の再評価

〈要旨〉九州地方において縄文時代後期後半期は大きな画期と位置付けられてきた。遺跡数・住居址数の急増、集落内における住居配置の二群化、埋設土器の出現、呪術具や装身具の出現など、様々な変化が当該期に一斉に見られることが指摘されている。

こうした諸現象の背景として、植物栽培活動による食料資源の安定化とそれに伴う人口増加、そして、集団規模の拡大による社会の複雑化とそれを統合・維持するアイテムとしての呪術具・装身具の増加が想定されてきた。しかし、当該期の人口増加については、遺跡数・住居址数の増加を根拠に言及されてきたことには注意が必要である。遺跡数・住居址数はセトルメント・システムの変化によっても変動する可能性があり、遺跡数・住居址数の増減と人口の増減を安易に結び付けるのは危険である。

以上のような問題意識から、当該期において指摘されてきた人口増加や、それと関連付けてなされる社会・文化諸変化の説明・解釈については、再考の余地があると考える。そこで、本研究では、集落の構成要素や居住期間、集落内での住居配置、住居の規模や構造を検討することで、当該期における集団の居住・生業活動の復元を試み、これまでなされてきた縄文時代後期後半期における人口増加の想定や、〈人口増加→集団規模拡大→社会複雑化とそれに対する社会・文化的対応〉という説明・解釈の妥当性について考察する。

 

◆4つのお願い                                                                                                 

1.転送拡散大歓迎。PDFチラシの掲示もよろしければお願いします。

2.懇親会(会費 社会人3000円前後、学生2000円前後)もあります。

  親交拡大にご活用下さい(JR大津駅前「養老の滝」の予定)。

3.災害やインフルエンザ等の流行などに伴い、急遽中止になることもあります。

  怪しいときはお手数ですが、必ずブログhttp://koukogaku.blog.jp/でご確認下さい。

4.2月以降のステキなラインナップは下記の通り。カレンダー・手帳にぜひお書き留めください(敬称略)。

2月例会:2月16日(土) 304th 

型式の正体】池口太智(埴輪関係)・福西貴彦(縄文土器関係)

3月例会:3月16日(土) 305th 

石器から探る実像】松尾樹志郎(大形石庖丁・大型直縁刃石器)・寒川朋枝(細石刃・使用痕分析)

4月例会:4月27日(土) 306th 

特集内容調整中】高野紗奈江(縄文後期・原体)・河村好光(碧玉製品穿孔・横軸ロクロ)

 

瀬口眞司

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いつもありがとうございます! 近江貝塚研究会事務局からのご案内です。

 

◆ご案内のポイント

近江貝塚研の2019年2月例会(2/16)の先行案内速報版です。

特集名は【型式の正体】。私たちは複雑雑多な資料群からしばしば型式を設定し、そこから過去を復元しようとしています。その抽出方法を吟味し、またそこからなにが語り得るのか、改めて議論してみます。
 あなたの専門分野にも生かせる観点・方法をぜひ見つけ、ブレークスルーの糸口にしてください!

 

◆ご案内の詳細

対象:20192月例会(第304回) 

特集:型式の正体/抽出方法・型式から語り得る世界

日時:2019年2月16日(土)13:30  

会場:滋賀県埋蔵文化財センター・2階研修室 

http://www.shiga-bunkazai.jp/%e5%88%a9%e7%94%a8%e6%a1%88%e5%86%85/

報告:

1池口 太智さん同志社大学

〈タイトル〉法量分析からみた「尾張型埴輪」生産の画期

〈あらまし〉「尾張型埴輪」は古墳時代中期後半から後期にかけて尾張を中心として分布する須恵器系埴輪である。

本発表では「尾張型埴輪」の規格性や地域性を法量分析という視点から明らかにし、その背景にある生産体制の画期について考察する。

 

2福西 貴彦さん|滋賀県立安土城考古博物館

〈タイトル〉粟津SZⅠ群土器について

〈あらまし〉粟津SZⅠ群土器は、1980年代に類型化・抽出され、近畿の縄文時代早期末から前期初頭の土器編年に位置づけされている。しかし型式設定されることなく現在に至り、また編年上の位置づけも漠然としている。このことから今一度、研究史と資料を整理し、型式設定可能な資料なのかを検討し、その上で土器編年の位置づけを考える。

 

◆お願いとお詫び

 より詳しいことは後日にまたご連絡します。

今回の例会も含めまして、各回開催日をぜひ手帳にお書きとめください!

 既報の例会の詳細・概要については下記の近江貝塚研ブログで掲載しています。

 12月例会 1215日 http://koukogaku.blog.jp/archives/1073054859.html

1月例会 119日  http://koukogaku.blog.jp/archives/1073297699.html

 2月例会 216日  今回のご案内

 3月例会 316日  http://koukogaku.blog.jp/archives/1073273341.html

 4月例会 419日  内容調整中


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いつもありがとうございます! 近江貝塚研究会事務局からのご案内です。

 

◆ご案内のポイント

近江貝塚研の2019年1月例会(1/19)の先行案内速報版です。

特集名は【社会変化の実相再考/縄文後期の場合】。

 各分野で語られてきた社会変化に関する〔定型的な考え方〕、その〔根拠〕は果たして妥当か?

 新たな観点から資料を読み解いたとき、どんな〔実相〕が見えてくるのか?

・・といった点を問います。──あなたの専門分野にどう生かせそうですか? 乞うご期待!

 

◆ご案内の詳細

対象:2019年 1月例会(第303回) 

特集:改めて分析する社会変化の実相/西日本の縄文後期社会の場合

日時201911日(土)13:30  

会場:滋賀県埋蔵文化財センター・2階研修室 

http://www.shiga-bunkazai.jp/%e5%88%a9%e7%94%a8%e6%a1%88%e5%86%85/

報告:

1小泉 翔太京都大学・院

〈タイトル〉近畿地方における縄文中期末葉~後期初頭の動態-北白川C式・中津式土器の再検討から-

〈あらまし〉縄文時代中期末葉から後期初頭にかけて、本州島中央部を中心に集落構造、生業形態などさまざまな面で変化が認められる。

その変化の要因には環境変動とそれに伴う人口の拡散・流入といった、ダイナミックなヒトの動きが想定されている。

本発表では、こうしたマクロレベルでの動態を相対化するために、近畿地方という一地域において土器の分析と集落動態の変化を読み解くことによって、当該期の具体的な変化のプロセスを再考することを目的としたい。

 

2福永 将大さん|九州大学・院

〈タイトル〉九州縄文後期後半期における社会・文化変動の再評価

〈あらまし〉九州地方において、縄文時代後期後葉は大きな画期と位置付けられ、遺跡数・住居址数が増加し、〈人口増加→集団規模拡大→社会複雑化とそれに対する社会・文化的対応〉が生じたとする説明・解釈がなされてきた。

しかし、遺跡数・住居址数は、セトルメント・システムの変化によっても変動する可能性もあり、人口の増減と安易に結び付けるのは危険である。当時の居住・生業活動を正しく理解した上で論じ直す必要がある。

そこで今回は、集落の構成要素や居住期間、集落内での住居配置、住居の規模や構造の検討から、当該期における集団の居住・生業活動の復元を試み、そこから諸変化に対するこれまでの説明・解釈の妥当性について考察し、再考する。

 

◆お願い

とりあえず日程を手帳にお書きとめください!より詳しいことは後日にまたご連絡します。

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