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◆日時:1226日(土)午後1:30~午後6:00  
〈研究報告60分+質疑応答60分〉×2本


◆場所:滋賀県埋蔵文化財センター 2階研修室

http://shiga-bunkazai.jp/%e5%88%a9%e7%94%a8%e6%a1%88%e5%86%85/

 

◆第266回例会  特集:南米考古学ともに学ぶ〈モノ-社会〉論への視点

 

報告1 荘司一歩さん | 総合研究大学院大学 |モノから社会を語るには-アンデスにおける行動考古学と実践理論-

(要旨:New!)考古学は、物質文化を研究する学問として特徴づけることが可能であろう。しかし、そうした「モノ」に着目した研究は、考古学だけでなく、人文社会科学全般で古くから行われてきた。近年の人文社会科学の中では、過度な「言語中心主義」や「認識論/象徴論」に対する批判と反省から、「モノ」研究に対する評価が高まってきている。本発表では、このように活発化してきた「モノ」研究を参照しながら、考古学において展開されてきた研究を振り返ることで、人文社会科学の中で考古学を位置づけるとともに、近年、アメリカで展開されている「行動考古学」(Behavioral Archaeology)の概念と事例を紹介し、「モノ」から「社会」を研究する方法を考察する。

さらに、本発表では、南アメリカ大陸のアンデス地域における太平洋沿岸部を事例として、「モノ」研究を通じて先史アンデスの漁撈民社会を解明するための問題と方法を提示する。それによって、今後の調査計画および、博士論文の序論を構築することを目指す。

 

 

報告2 井上恭平さん | 総合研究大学院大学 |先史アマゾニア、モホス平原における生態環境の改変と社会動態

(要旨)南米9か国を流れるアマゾン川の流域に広がるアマゾニア地域は、世界でも有数の生物多様性と固有の生態環境を持つ広大な地域である。90年代を転換期として、この地域の先史社会像は「未開の処女地」に自然と「調和」して生きる「高貴な野蛮人」の社会ではなく、生態環境を改変し、景観レベルで作り変えた社会であったことが指摘され始めている。しかしながら、その調査、研究の蓄積はまだ浅く、その社会実態はほぼ不明なままである。

発表では、ボリビア・アマゾンのサバンナ地帯であるモホス平原をフィールドとし、「生態環境の改変」とそれに伴う「複雑社会の変遷」をテーマとした博士論文研究の計画および今年度の遺跡踏査結果を含めた研究の現状を提示する。これらをもとに、日本考古学と南米考古学、あるいは考古学と人類学のそれぞれにおける社会や文化への研究視座や成果について議論を行い、物質文化を通した複雑社会研究に対する理解を深めたい。

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・懇親会(会費3000円前後)もあります。親交拡大にご活用下さい(JR大津駅前「養老の滝」の予定)。

・災害やインフルエンザ等の流行などに伴い、急遽中止になることもあります。

 怪しいときはお手数ですが、必ず 瀬口携帯 090-1441-5104(それからブログ!)などでご確認下さい。