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近江貝塚研究会11月例のご案内です。特集名は、〈先入観との対峙/未検証仮説を見直す〉シリーズ第1弾!

知識は我々をよく助けますが、しばしば我々の観察を縛り、惑わします。学界全体で思いこまれた前提は、時に未検証のまま大きな影響を与え続けます。このあたりの宿命に挑むことで、新たな展望を開きます。この試みを目のあたりにしたい方、研究の伸びしろを大きくしたい方、是非お運びください!

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◆第289回例会  特集:〈先入観との対峙/未検証仮説を見直す

●日時:20171111日(土)午後1:30~午後6:00  

〈研究報告60分+質疑応答60分〉×2本

●場所:滋賀県埋蔵文化財センター 2階研修室

    http://shiga-bunkazai.jp/%e5%88%a9%e7%94%a8%e6%a1%88%e5%86%85/

JR瀬田駅発 滋賀医大(大学病院)行きバス 「文化ゾーン前」下車徒歩5分 

(帝産バス12:45発 もしくは 近江バス1305発の乗車がおススメです。)

 

●報告1:板垣 優河さん| 京都大学大学院文学研究科 |

 岐阜県飛騨地方におけるワラビ根茎利用活動

(要旨)これまで縄文時代の植物食は堅果類に中核があったと考えられ、根茎類の食料化は等閑視されることが多かった。当時の植物利用を多面的に検討するには、根茎類に対する理解を深めるとともに、その利用痕跡を考古資料の中に見出す視点や方法を整備していかなければならない。本発表では、ワラビの根茎に焦点をあて、飛騨地方を対象とした聞き取り調査と関連史料の検討をもとに江戸~昭和前半期の利用活動について論じる。そして考古学的な視点から行った食料化復元実験について述べ、縄文時代における利用法を考察していく。なお、発表では他の野生植物や地域に対するフィールドワークについても適宜言及することにしたい。

 

●報告2:藤井 整さん| 京都府教育委員会 | 

葬送儀礼の変化にみる権力の生成

(要旨)大型墓における供献遺物の「量」や、儀礼行為の多様性などに表れた「質」は、そこに埋葬された被葬者達の階層的地位を表示するとされるが、これは未検証仮説である。階層差の存在を前提とした社会評価ではなく、葬送儀礼を執り行った人間の行動/行為の変化から、人々の関係性が複雑化する過程を追う。

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・懇親会(会費 社会人3000円前後、学生2000円前後)もあります。親交拡大にご活用下さい(JR大津駅前「養老の滝」の予定)。

・災害やインフルエンザ等の流行などに伴い、急遽中止になることもあります。怪しいときはお手数ですが、必ず ブログhttp://koukogaku.blog.jp/ などでご確認下さい。