考古学ブログ: Ours! 近江貝塚研究会

その事務局員が成長を目指して綴るバラエティー

2018年06月

愛知県田原市教育委員会 増山禎之さんから報告書刊行のご案内です。貴重な製塩遺跡の事例。よろしければ是非。概要は以下、詳細は画像のとおりです。(瀬口眞司)

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愛知県田原市教育委員会では別添のように古墳から古代の製塩遺跡の調査をまとめた報告書を刊行しました。渥美半島は製塩遺跡が分布する地域として著名ですが、このたび製塩遺跡群が分布する一帯の保存の良い遺跡2か所、また過去の調査資料、分布調査の内容をまとめました。生産地域一帯をまとめた報告として貴重な事例であります。一般の頒布もしておりますのでよろしければご利用くださいますようお願いいたします。

 

渥美半島の製塩遺跡群 七本松遺跡・一膳松遺跡の発掘調査及び製塩関係遺跡の調査報告書 田原市教育委員会 2018 頒布価格800円

 

田原市教育委員会 増山禎之(田原市博物館内)

0531-22-1720 museumcity.tahara.aichi.jp ●=@にする

製塩遺跡報告書PR

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近江貝塚研究会 第297回例会  
特集:〈
玉に託され、玉が果たした役割


日時:201
8728(土)
   
午後1:30~午後6:00  
   〈研究報告60分+質疑応答60分〉×2本


場所:滋賀県埋蔵文化財センター 2階研修室

    http://shiga-bunkazai.jp/%e5%88%a9%e7%94%a8%e6%a1%88%e5%86%85/

JR瀬田駅発 滋賀医大(大学病院)行きバス 「文化ゾーン前」下車徒歩5分 

(帝産バス12:45発 もしくは 近江バス1305発の乗車がおススメです。)

 

報告1:米田 克彦さん| 岡山県古代吉備文化財センター |

    玉から何が分かるのか ‐弥生・古墳時代を中心に-

(要旨)玉は縄文時代から古墳時代に盛行した装身具や祭祀具の一つであり、これまで多岐にわたって調査研究が進められてきた。本発表では、玉・玉作研究の現状を整理し、玉から何が分かるのかを検討する。具体的には、考古資料としての玉の属性と役割、弥生時代から古墳時代を中心に玉の特徴、玉作遺跡の変遷、生産内容、製作技術の変遷と地域性を整理するとともに、玉文化の終焉にも触れ、玉の歴史的意義について考える。

 

報告2:谷澤 亜里さん| 九州大学総合研究博物館 |

古墳時代前期における玉類の「伝世」

〈要旨〉近年の研究の進展により、弥生・古墳時代の玉類は、消費地出土の製品の観察から、製作地、製作時期を一定程度絞り込めるようになっている。空間分布の検討から流通関係の解明も進んでいるが、その背後にある玉類の入手・保有形態の具体像については未だ議論の余地がある。また、先行研究において玉類はしばしば「伝世」が想定され、特に前期古墳出土の翡翠製勾玉の来歴の理解は、古墳時代開始過程のイメージにも関わる。以上をふまえ、本発表では「伝世」現象に着目して古墳時代前期における玉類の入手・保有の実態を考える。まず、前期古墳出土の玉類のうちどのようなものが「伝世品」と考えられるか検討する。そのうえで、「伝世品」がどのような玉類と組み合うか、どのような古墳に副葬されているかを、いくつかの事例を取り上げて分析し、具体的な入手・保有のありかたを考察する。

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・懇親会(会費 社会人3000円前後、学生2000円前後)もあります。親交拡大にご活用下さい(JR大津駅前「養老の滝」の予定)。

・災害やインフルエンザ等の流行などに伴い、急遽中止になることもあります。怪しいときはお手数ですが、必ず 本ブログhttp://koukogaku.blog.jp/ などでご確認下さい。

 


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Ours-News-Preview!
近江貝塚研究会事務局からのご案内です。

 

◆9月例会の速報版です。今回は、「組み合わせ」から実像を映し出していく手法と事例を学び、芸の幅を広げましょう!より詳しいことは後日、またご報告。いますぐ手帳をチェック!ご予定をご記入ください。

 

月例会(第299回) 特集:組み合わせから過去を映し出す

 

日時:929日(土)13:30  

会場:滋賀県埋蔵文化財センター・2階研修室 

http://www.shiga-bunkazai.jp/%e5%88%a9%e7%94%a8%e6%a1%88%e5%86%85/

 

報告1:大石 雅興さん同志社大学

〈タイトル〉八ヶ岳西南麓における所謂「有孔鍔付土器」-形状と土器組成からの一視点-

〈あらまし〉縄文時代中期に見られる「有孔鍔付土器」と呼ばれる土器を、八ヶ岳西南麓地域出土資料の土器組成や形状分類から考えます。

 

報告2:森 貴教さん|新潟大学特任助教

〈タイトル〉弥生時代近畿地方における鉄器化―砥石分析による再検討―

〈あらまし〉近畿地方の弥生時代後半期における農工具の材質変化(鉄器化)について、加工具である砥石の通時的分析に基づいて考察する。

 

ではでは!!  瀬口眞司


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 名古屋大学の市川 彰さん(名古屋大学)から、古代アメリカ学会西日本部会研究懇談会のご案内です。6月15日頃には、抄録がHPにもアップされるようです。http://jssaa.rwx.jp/

 土器製作の開始、農耕の開始、さらには神殿建設の開始などの研究に際して観点を広げる絶好のチャンス。これらをテーマにしている方は必聴でしょう、きっと。ご興味のある方、ぜひ!(瀬口眞司)

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【研究懇談会概要】
「南アメリカにおける土器と神殿の起源」と題した今回の研究懇談会では、エクアドルとペルーで精力的に調査を展開しているお二人をお招きし、最新の調査成果についてご報告いただきます。新大陸のみならず人類史研究全般に重要なトピックである、土器製作の開始、農耕の開始、さらには神殿建設の開始について、本懇談会を通じて情報交換や議論を広げていきたいと思います。是非この機会にふるってご参加ください。


【日時】2018630日(土)13301700頃まで


趣旨説明 1330
発表1 13351505(発表時間1時間+コメントおよび質疑応答30分)
小休憩 1505152015分)
発表2 15201650(発表時間1時間+コメントおよび質疑応答30分)


発表1「エクアドル沿岸部の土器出現前後の変化」
【発表者】鹿又喜隆(東北大学)
【コメンテーター】青山和夫(茨城大学)
【概要】エクアドルのサンタエレーナ半島は、新大陸の土器の起源地と長らく考えられてきた。その代表がバルディビア文化であり、2014年から続くレアルアルト遺跡の発掘調査と研究は、新たな知見をもたらしている。本発表では、土器出現前後のラスベガス文化と初期バルディビア文化を比較し、その変化の実態を説明する。新要素としての土器のみならず、石器の技術・機能に関する詳細な分析結果について報告したい。


発表2「アンデス文明の最初期の神殿について:その成立過程と性格に関する試論」
【発表者】鶴見英成(東京大学総合研究博物館)
【コメンテーター】関 雄二(国立民族学博物館)
【概要】紀元前3000年頃より、神殿と呼ばれる大規模で公共的な祭祀建築が、ペルー北部の海岸・山地の各地に登場した。その築造と増改築が反復されたことが、アンデス文明の形成を促したとされる。とくに最初期の神殿群はどういった背景のもとに生まれ、アンデス文明の公共建築の伝統にどのような性格を与えたのだろうか。モスキート遺跡、コトシュ遺跡、ハンカオ遺跡の発掘調査や、地上絵・岩絵を含む広域踏査などの成果をふまえ、生業、交易、景観などに関するいくつかの仮説を複合的に提示する。


【会場】名古屋大学文学部棟 127号室
【主催】古代アメリカ学会
【連絡先】
・西日本部会幹事・市川 彰(名古屋大学)ichiaki5*lit.nagoya-u.ac.jp
・古代アメリカ学会事務局 jssaa*sa.rwx.jp
(上記アドレスの*@に換えて下さい

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